予防医学
日本ではまだ浸透が薄い予防獣医学ですが、当院の考えでは予防に勝る治療はないと考えており、快適なペットとの共存のためにも予防ができる病気には予防医療をお勧めしております。また、狂犬病予防接種など法律で義務づけられているものもあります。予防接種・ワクチン接種のことでわからない事などございましたら、お気軽にご相談ください。
各種ワクチン
ウィルス性の病気に対しては今のところ特効薬というものがなく、予防接種・ワクチンが伝染病から守る唯一の手段と言えるでしょう。早期発見・早期治療と言う言葉がありますが、それ以前に早めのワクチン接種でしっかりと病気への対策を行いましょう。
混合ワクチン
混合ワクチンは感染性の高い代表的な伝染病など複数の病気を予防するワクチンです。犬と猫で多少回数などが変わりますが、生後2〜3回の接種、以降年1回の接種となります。
狂犬病予防接種
狂犬病ワクチンに関しては狂犬病予防法という唯一法律で義務づけられているワクチンです。ワンちゃんは必ず年に1回、予防接種を行ってください。
フィラリア予防
フィラリアという目に見えない寄生虫が蚊によって運ばれ体内に侵入します。肺の血管や心臓に寄生し大きくなると血管を圧迫し非常に危険な病気です。予防時期は5〜12月までの間、月に一回ご自宅で投薬することで、予防が可能となります。近年、毎月の投薬を必要としない注射薬による予防法も可能となりましたので、ライフスタイルにより予防法を選択して頂きます。
ノミ・マダニ予防
ノミ・マダニはかゆみだけでなく、貧血やその他重篤な病気を引き起こす場合があります。今までは首筋に垂らす液体のお薬が主流でしたが、皮膚疾患を抱えるワンちゃんネコちゃんには飲み薬による錠剤のお薬もあります。
どちらもメリット、デメリットがありますのでご相談下さい。
わんにゃんドック(健康診断)
ワンちゃんもネコちゃんも言葉が話せないので普段から飼い主様が観察してあげて、ちょっとした体調の変化にも気付いてあげてください。病気かな?と思ったらお気軽にご相談ください。
当院では、早期発見・早期治療を心がけ『わんにゃんドック(健康診断)』をお勧めしております。それぞれの検査を組み合わせることで、個々の検査の評価がより正確になり、全身の状態の把握につながるのです。検査内容は、身体検査、血液検査、尿検査、糞便検査、エコー検査、レントゲン検査などがあり、動物の年齢、全身状態によって追加検査など、必要な検査をご提案させていただきます。
わんにゃんドックの検査内容
身体検査 | 視診・聴診・触診などを行います |
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血液スクリーニング検査 | 貧血、炎症、血糖値、コレステロール、肝障害、腎機能などの一般的な項目。 |
レントゲン検査 | 内臓の状態(形や位置など)、結石など体の中の異常を検査します。 |
超音波検査 | レントゲンとの併用でより詳しい体内の検査ができます。 |
尿検査 | 結石、腎臓の異常などを検査します。 |
糞便検査 | 消化の状態や寄生虫などの有無を検査します。 |
マイクロチップ
マイクロチップは、世界で唯一の15桁の番号が記録されていて、この番号を専用のリーダーで読み取ることにより、動物たちの個体識別(身分証明)をすることができます。極小のチップを専用の注入器を使用し体内に注入します。ほとんど痛みもないので麻酔もなく短時間で埋入することができます。また、材質は生体適合ガラスを使用しているため安全で、マイクロチップ本体は電池が不要で半永久的に使用できます。
マイクロチップのメリット
- 突然の迷子時の発見に役立ちます。
- 事故や災難にあった場合、動物救護活動により飼い主の特定ができます。
- 入国の際にマイクロチップの装着が義務付けられている外国にも対応できます。
- 負担や痛みがほとんどないので様々な動物たちに使用できます。